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超長期金利(ちょうちょうききんり)とは,30年や40年といった,とても長い期間の国債の利回り(金利)のことです.国が「長い間お金を借りる」ときの利息の目安で,値が高いほど,長く貸す人が「もっと利息がほしい」と考えていることを表します.

いま注目されているのは,アメリカの30年国債の利回りが5.6%を超え,2002年6月以来の高さになったからです.日本でも,29日に40年国債の入札(国が国債を売り出して買い手を募ること)が行われ,高い利回りのおかげで買い手が集まったと報じられました.

今日のニュースは,この「長い期間の金利」でつながっています.原油,株価,円相場,そしてAI企業の巨額投資まで,「お金を借りるコストが高い時代」の影響を受けているからです.

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アンソロピックのIPO目論見書が報じられる ― 「人類への存在的リスク」に言及し,2025年は420億ドルの赤字

Anthropicのロゴ

報道日:2026年9月28〜29日(米国時間)

ロイターなどの報道によると,AI企業のアンソロピックが株式上場(IPO)に向けてまとめた目論見書(投資家向けの説明書)の内容が明らかになりました.「流出した」と伝える報道と,提出書類の内容として伝える報道があり,報じ方に差があります.内容は各社の報道によるもので,会社側の正式な公表文ではありません.

報道によると,目論見書には,同社のAIが「壊滅的または人類にとって存在的なリスク」になりうると書かれています.AIが「停止に抵抗する」「情報を隠す・操作する」といった自己保存的な行動を示しうることにも触れているとされます.全261ページのうち約80ページがリスクの説明に使われ,事業の説明は48ページだったと伝えられています.

お金の面では,2025年の純損失(最終的な赤字)が420億ドル,今後数年で計算能力やクラウドなどに払う固定的な支出が5,180億ドルに上るとされています.2025年の売上の約25%は,2社の顧客からだったとも報じられています.一方,別のロイター報道では,2028年に1,900〜2,000億ドルの売上を見込み,上場時の企業価値は最大約2兆ドルという議論があるとされています.

AIの性能競争が激化
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半導体・クラウドに巨額の先行投資
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赤字が大きくなり,資金調達が必要に
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IPOで投資家にリスクを詳しく説明

これらは,将来の売上や企業価値の見通しであり,確定した事実ではありません.上場の時期も,現時点で公式には確認できていません.AIの利用者にとっては,サービスの価格や機能が,会社の資金繰りや投資家の期待にも左右されうる,ということを意味します.

Conclusion:AIが「もうかる産業」になる一方で,巨額の赤字と安全面のリスクを同時に抱えていることが,投資家向けの資料で示されました.上場が実現するかだけでなく,安全対策とお金の回り方の両方を確認する必要があります.

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米イラン,間接協議で原油は下落 ― ホルムズ海峡の再開はまだ見えず

ホルムズ海峡の衛星画像

発生日:2026年9月28〜29日(米国時間)

報道によると,アメリカとイランの当局者は9月28日(月),仲介役を通じた別々の間接協議を行いました.イランのアラグチ外相は,停戦の提案と,ホルムズ海峡の船の通行を戻す条件に対するアメリカの返答を待っていると述べたと伝えられています.約7か月続く紛争の終結に向けた動きです.

これを受けて9月29日,WTI原油は1バレル90.71ドルとなり,前日終値の92.60ドルから約2%下がりました(取引中の値).前日は,トランプ大統領がイランの「7日以内の海峡再開」案を拒否して上昇していたため,協議再開の報道が売り材料になった形です.ただ,イラン側は制裁緩和などを条件にしており,双方の隔たりは残っています.

米イランが間接協議
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海峡が再開に向かうとの期待
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原油価格が下がる
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物価上昇への警戒がやや和らぐ

原油の値下がりは,ガソリンや電気代,物流費の上昇圧力を弱めます.ただし90ドル台は依然として高い水準です.今後は,協議が具体的な合意につながるかによって値動きが変わる可能性があります.これは現時点での見通しです.

Conclusion:協議の再開で原油は下がりましたが,合意はまだありません.原油の行方が,物価と金利の見通しを左右する状況は続いています.

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米30年債利回りが2002年以来の高さ,消費者信頼感も急低下 ― 米株は小幅安

米財務省の紋章

発生日:2026年9月29日(米国時間)

9月29日,アメリカの30年国債の利回りは5.6%を超え,2002年6月以来の高さになりました.10年国債の利回りも,取引中に5.29%まで上がりました.同じ日に発表された消費者信頼感(人々が景気をどう感じているかの調査)は,2014年以来の低さ(報道により「12年ぶりの低水準」)に落ち込んだと伝えられています.

株価はそれほど大きくは動きませんでした.ダウ平均は131.59ドル(0.26%)安の51,349.92,S&P 500は0.16%安の7,670.84,ナスダック総合は0.09%安の26,797.54で終えています.原油が下がったことが,株の下げを小さくした面があるとみられますが,市場では金利上昇と景気不安の両方が意識されています.

物価と金利の上昇懸念
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住宅ローン・企業の借入コストが上昇
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消費者の気持ちが冷え込む
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景気が弱まる心配

金利が高いのに人々の気持ちが弱っている状態は,FRB(米連邦準備制度理事会)にとって難しい局面です.物価を抑えるために利上げをすれば景気が冷えやすく,利上げを止めれば物価が上がりやすいためです.今後の判断は,30日発表のPCE物価指数などに左右される可能性があります.

Conclusion:長期金利の上昇は,家計や企業の負担になり始めています.次の焦点は,物価の強さと景気の弱さのどちらが,FRBの判断に強く影響するかです.

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日本:40年債入札は「強め」で長期金利は3.09% ― 日経平均は反落,臨時国会は10月5日に召集

高市早苗首相

発生日:2026年9月29日(火)

9月29日,財務省の40年国債の入札は「強め」の結果となり,ブルームバーグは2020年以来で最も強い需要だったと報じました.高い利回りが投資家を引きつけたとされます.新発10年国債の利回り(長期金利)は,午後の取引で3.090%と前日より0.005%上がり,約30年ぶりの高い水準が続いています.

日経平均株価は前日比396円35銭(約0.6%)安の65,481円27銭で取引を終えました.原油先物価格が上がったことを背景に,幅広い銘柄に売り注文が出たとNHKが伝えています.円相場は1ドル157円台前半で推移し,日米当局による円買い介入への警戒が,円安の進みすぎを抑える材料になっています.

国債の金利が高い
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投資家が国債を買いやすくなる
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国の借金の借り換えは進めやすい
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一方で,利払いの負担は増えやすい

政治では,高市首相が9月29日の自民党役員会で,10月5日に召集される臨時国会について,消費税減税関連法案などの成立に意欲を示しました.首相は7月30日に,食料品の消費税率を2027年4月から2年間限定で8%から1%にする方針を表明しています.一方で,財源の確保や,金利上昇のもとでの国の財政への影響を心配する見方もあり,国会で議論になる可能性があります.

Conclusion:国債の入札が順調だったことは安心材料ですが,金利が高い状態が続けば,国の利払いや住宅ローンの負担は重くなります.臨時国会では,減税とその財源をどう両立させるかが問われます.

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Upcoming Events

9月30日(水)|米PCE物価指数(8月分)(米東部時間午前8時30分,日本時間の午後9時30分の予定) FRBが重視するインフレ指標です.7月分は前年同月比で3.7%上昇(コア指数は3.3%)でした.今回も強ければ,追加利上げの観測が強まる可能性があります.

10月1日(木)|日銀短観(9月調査)(予定) 日本銀行が企業に景況感を聞く調査です.景気の強さは,日銀の次の利上げ判断の材料になります.

10月2日(金)|米雇用統計(9月分)(予定) 雇用が強いと利上げ観測が強まりやすく,為替や株価が大きく動くことがあります.

10月5日(月)|臨時国会が召集される予定 食品の消費税率を引き下げる法案が焦点になる見込みです.

10月27〜28日|FOMC(米連邦公開市場委員会)(予定) 米国の利上げの是非が決まる可能性があり,世界の金利と為替に影響します.

10月29〜30日|日本銀行金融政策決定会合(予定) 9月の利上げ後の次の判断が注目されます.長期金利や住宅ローン金利の先行きを読む材料になります.

2027年1月10日|米中関税「休戦」の期限(予定) 9月の米中首脳会談で延長された期限です.レアアースや関税をめぐる対立が解消に向かうかが焦点です.

Economic Outlook

Indicator Latest Change
USD/JPY 157円台前半(東京午後 約157.30円) 取得できず
Nikkei 225 65,481.27円 -396.35円(-0.60%)
S&P 500 7,670.84 -0.16%
Japan 10Y Yield 3.090%(東京午後) +0.005%(前日比)
WTI Crude Oil 90.71ドル(取引中) 約-2.2%(前日終値92.60ドル比)
Bitcoin 83,607ドル(米東部時間14時45分) 取得できず

取得日時:2026年9月30日午前6時(日本時間)に確認した,9月29日(火)のデータです.Nikkei 225は東京市場の終値,S&P 500は米国市場の終値,Japan 10Yと USD/JPY は東京午後の値,WTIは米国時間の取引中の値(終値ではありません),Bitcoinはその時点の1回の値です.ドル円とBitcoinは,同じ基準の前日比が確認できなかったため 取得できず としました.出典:Yahoo Finance,日本経済新聞,株式新聞Web,Fortune.

9月29日は,「原油の下落は追い風だったが,長い期間の金利の上昇が重しになった」一日でした.米国では30年債利回りが2002年以来の高さとなり,日本でも長期金利が約30年ぶりの水準にとどまっています.

米イラン協議で原油が下落
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物価上昇への警戒がやや緩む
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ただし長期金利は高いまま
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株価は上値が重い

日本株は原油先物の上昇が伝えられた東京時間に下落し,その後の米国時間では原油が下がるという,時間帯によって逆の動きもありました.円相場は,米国の高い金利がドル買い・円売りの力になる一方,介入への警戒が円買いの材料になり,157円台での綱引きが続いています.

米国の消費者信頼感の低下は,金利の高さが暮らしに影響し始めている可能性を示しています.ただし,一つの調査だけで景気の方向を断定はできません.

今日は「原油の落ち着きと,高止まりする長期金利」が市場の中心テーマでした.今夜のPCE物価指数と,10月2日の米雇用統計で,追加利上げ観測が強まるのか弱まるのかを確認する必要があります.